経理の子会社管理は辛い?現役経理マンが実体験に基づいて解説します!!

子会社管理は、親会社の経理担当者にとって大変な業務のひとつです。

特に複数の子会社を抱える場合、コミュニケーションの難しさやリソース不足が大きな課題となります。

この記事では、現役経理マンの実体験に基づき、子会社管理の具体的な業務内容や、直面する問題点を解説します。

経理の視点から、どのようにしてこの困難な業務に取り組んでいるのか、また、効率化のためのポイントもお伝えします。子

会社管理の現場のリアルを知りたい方はぜひご覧ください。

子会社管理の問題

子会社管理とは?

子会社管理とは、親会社が所有する子会社の業務や経営を監督し、経営方針を把握しながら、グループ全体の経営目標を達成するためにサポートする業務です。

会社によって様々ですが、具体的には、子会社の

  • 決算
  • 予算管理
  • 内部統制の整備
  • 規制対応
  • 税務

といった業務です。

子会社管理といっても業務は幅広く法務や内部監査の業務内容も含まれることになります。

そのため、大手企業になると専門の部署が置かれて対応を行っています。

経理部門は、子会社と最も連携が深い部門の一つです。

そのため、会計税務面のみならず、子会社管理全般の業務を行っていることがあります。

どんな問題がある?

子会社管理においては、いくつかの課題が存在します。

例えば、

  • 異なる会計基準やシステムの調整
  • 最適な資金管理
  • 子会社の文化や経営方針の違い
  • 各国の法規制や税制への対応

といった課題があり、

経理にとっては、、簡単言うと、

  • 作業の非効率化
  • 連携がスムーズではない

といった問題が生じやすいです。

また子会社が海外の場合は、さらに子会社管理は複雑なものとなります。

経理は子会社管理に最も適任

経理は、子会社管理において最も適任な部署です。

というのは、複数の子会社の財務を中心とする情報を一元的に収集して管理を行っている場合が多いからです。

子会社の決算報告や予算管理を通じて、子会社の最新の財政状態や経営成績を常に把握しています。

また、内部統制の整備やリスク管理の観点からも子会社とコミュニケーションを取る機会は多いです。

したがって、経理は子会社管理の中心的な役割を担うにふさわしいスキルと知識を持っているのです。

経理の子会社管理業務

連結パッケージ作成

連結パッケージは、親会社の連結財務諸表に組み込むための子会社の財務データを集計した資料のことです。

親会社の経理は、子会社が作成した連結パッケージのチェックあるいは作成そのものを行っています。

子会社が異なる会計基準を使用している場合、連結パッケージの組み換えが必要です。

また、子会社のデータが誤っている場合もあります。

そのため、修正に際しては、子会社との密なコミュニケーションが求められます。

資金管理

子会社の資金繰りをモニタリングし、グループ全体のキャッシュ保有額を把握することは重要です。

子会社ごとに異なる通貨を扱う場合、それらの為替リスクも考慮しなければなりません。

親会社としては、子会社の無駄遣いや過剰な資金保有に陥らないよう、日々のモニタリングが欠かせません。

子会社の資金が過剰な場合、親会社として子会社の不正に目を光らせることは、ガバナンスの観点からも重要です。

逆に、子会社が急な資金不足に直面した際には、親会社がサポート役として資金調達に協力する事態も考えられます。

業績管理

業績管理は、子会社の経営成績をモニタリングし、グループ全体の経営計画に基づく目標達成に向けた取り組みを行うことです。

経理は、売上、利益や設定した財務指標の目標に対する進捗を分析します。

単なる財務データの確認だけでなく、各子会社の市場環境や業界特有の課題も考慮しなければなりません。

経理がどれくらいの関与を要求されるかは会社によって異なります。

例えば、追加の設備投資や子会社の売却といった経営判断に関する影響を求められる場合もあるでしょう。

経理は、業績管理を通じて子会社の成長を支援し、グループ全体の競争力向上につなげていくことが求められます。

子会社管理は辛い

コミュニケーション

子会社管理において、コミュニケーションは辛いものがあります。

特に、子会社が異なる国や地域にある場合、言語や文化の違うとやり辛さを感じものです。

また、時差があると経理部門同士の情報共有が遅れることが多いです。

その場合、必要なデータのタイムリーな入手が困難になることもあります。

親会社側からのフィードバックが不十分であることが原因で、誤解が生じ、子会社の業務に支障をきたすこともあります。

子会社でトラブルがあった場合は、全て親会社に帰ってくるものです。

私が在籍する会社では、四半期の決算前には、オンラインで定期的なミーティングを行っていました。

また、必要あらば現地子会社に担当経理が赴いて論点整理を行うことも大事です。

リソース不足

子会社管理は、子会社が増えれば増えるほど、業務をさばくための多く人員が必要です。

特に、複数の子会社を抱える親会社では、限られた人員で膨大な業務を効率よく処理しなければいけません。

子会社側でも経理人員が不足している場合、決算作業に遅れが生じ、親会社の管理に影響を与えることがあります。

このような状況では、優先順位を明確にし、効率化を図ることが必要ですが、どうしても限界がありあます。

新設や買収が多い会社は、限られたリソースの中、増加する子会社の管理を行っていかなければいけません。。

まとめ

子会社管理は経理部門にとって、多くの課題がありながらも非常に重要な業務です。

複雑な業務をこなすためには、効率化や適切なリソース配分が欠かせませんが、困難を乗り越えることで、グループ全体の経営に大きく貢献することができます。

今回の記事でご紹介した実体験が、これから子会社管理に取り組む皆さんの参考になれば幸いです。

今後も経理業務の効率化や課題解決に向けた情報をお届けしていきますので、ぜひ引き続きご覧ください。

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