経理未経験者の転職は難しい?30代現役経理マンが解説します。

経理経験がないけど、書類選考は通過できるのかな。

書類選考を受けまくるとして、面接は通過するのかな。どんなアピールをすればいいんだろう。

内定をもらったとして、経理経験者の中で頑張ってやっていけるかな。。悩みが尽きない。。。

経理未経験で経理に応募するとなると、どうしても構えちゃいますよね。

私は、中堅企業から大手企業の転職を経験しており、複数の部署・体制のもと10年以上経理経験を積んできました。

経理は専門性が高く、未経験者にとって比較的敷居の高い仕事であることは事実です。

しかし、誰もが初めは未経験です。

しっかり準備をして転職活動を行えば良い仕事に就くことができますし、入社後もちゃんとキャッチアップを行えば何とかやっていけるものですよ!

それでは、実際に経理未経験者の転職は難しいのか?経理未経験として入社後うまくやっていくことができるのか?について、解説していきます。

転職は条件を絞りすぎると難しい

年齢

何事も早いに越したことはありません。

未経験ですと20代~30代前半が好まれます。

職歴とスキル

次のような経理と何かしら関連性が高く、経理実務にプラスになりそうな仕事内容をやっていると選考では有利となります。

次のようなキャリアの方は、経理未経験で転職後バリバリやっている様子を実際見聞きしています。

  • 銀行など金融機関での融資
  • 会計システムベンダー
  • 総務など事務全般

意欲のアピール

職務経歴書と面接であなたの内定は決まります。

何かしら経理をやっていくうえでプラスになるような経験を一生懸命アピールしましょう。

また軽視できないのはコミュニケーション能力をアピールすることです。

資格取得に熱心なことだけでなく、皆と良好な関係を持ちつつ、交渉したり、説得できることが重要です。

いずれにせよ「私は経理としての適性があります」というのを面接官に伝えることができればOKです。

次で項で、経理としての適性があるかどうか、「経理の仕事の特徴」の解説で確かめてくださいね。

入社後の実務はキャッチアップが大事

経理の仕事の特徴

数字を扱うことが多い

数字がいっぱいで嫌だという話を、職場で聞いたことがあります。

おそらく学生の頃算数や数学が苦手だった人は抵抗があるだと思います。

ちなみに私はこれまで全く気になったがなかったです。

正確性が要求される

例えば、従業員への出張日当や発注先への支払金額は間違えることは許されません。

会社規模が大きくなっても振込担当者ではないにしろ、オペレーションが正確にまわるようチームの一員として仕事は行わなければなりません。

PCの操作時間が長い

経理といえば、エクセルや他の表計算ソフトを使う機会が多いです。

システムの導入がうまくいっていない会社ほど、その傾向は強いといえます。

また同じ会社であっても業務ごとのシステム操作に精通する必要があります。

例えば、連結決算を行う際はDIVAを、税務申告においてはTKCを使用するからです。

ルーティンが多い

入出金や経費精算といった日々のオペレーションは、いったん決まった型を覚えてしまえばあとは毎回同じような仕事です。

さらに、月初を例に挙げると、直接費を固めて、原価計算をして、直接費以外の伝票を処理して、試算表を作るという決まった手順に沿った業務があります。

月ごと、四半期ごと、年度ごとのオペレーションに関しても、同じサイクルで仕事をすることが多いのです。

専門性が高い

上場企業で会社規模が大きくなるほど複雑な取引を行っています。

そのため経理組織としても専門性が高く、難易度が高い業務を実行していかなければなりません。

会計に関しては公認会計士が、税務においては税理士といった社内外で専門性の高い人達と議論しなければならない機会も多いです。

私が経理未経験デビューで実際苦労したこと

エクセル

経理になって驚いたのが、何千行もあるエクセルデータを扱うことでした。

転職前の会社はシステム導入があまり進んでおらず、システム間のデータ連携や資料作成にあたってエクセルファイルを修正する作業が非常に多かったです。

振り返ってみると、仕事内容としては、経理マンというよりエクセル職人だったように思います(笑)

連結決算時期には、データの突合で毎月腱鞘炎になって非常に辛かったです(笑)

システム

会計システムを含んだERPであるSAPの操作は非常にわかりづらいものでした。

エクセルの操作はネットで調べれば家に帰って勉強していくことがでてきますが、アドオン(会社ごとにカスタマイズされた機能)のトランザクションは、業務を通じて覚えるしかありませんでした。

はじめて仕訳が起票できた際は、嬉しかったのをよく覚えています。

振り返って

私は学生時代に経営系の学部で学んでおり、経理実務も余裕だろうと高をくくっていましたが、そううまくはいかなかったです。

実際勉強したことが実務で役に立つ機会も少なかったように思います。

ただエクセルやシステムの操作は、2,3か月もすれば慣れるので心配しなくて大丈夫です。

それでは、経理未経験者がキャッチアップしていくにはどうしたらいいのでしょうか?次の項で解説していきます。

キャッチアップしていくためには

社会人としての基本に忠実に

子供のようにわからない、わからないと嘆いていても状況は変わりません。

専門的な内容であっても、ググれば詳細に解説しているサイトは多数あります。(ただ社内用語はネットで調べてもわからないのですよね涙)

どうしてもわからないことは、周りの様子を観察しながら、適切なタイミングで先輩に教えてもらいましょう。

聞けばすぐ解決することも多いです。

過去の資料をよく調べる

前述したように、経理の仕事はルーティンが多いという特性を持っています。

したがって、過去に行った処理を参考にすれば、大抵の問題は合格点水準の対応ができることが多いです。

上場企業の最終目的である決算資料の開示では、会計方針の変更が注記として求められます。

作成の際は、他社の事例を参考にしたりと、実務としても変更すると結構めんどくさいです。

経理の仕事って何かと保守的な仕事なんですね(笑)

経理の勉強を続ける

会計や税務でも分野が多岐にわたり、毎年のように制度改正があるので、経理は勉強熱心な人が多い傾向にあります。

まずは、易しい簿記や経理の全体像がわかる本を手元において、担当業務について勉強していきましょう。

資格としては、簿記2級までは持っておいて損はないです。

取得するのにそこまで苦労しないですしね。

簿記1級は難易度とボリュームが急激に上がり、コスパがいいとは言えないので未経験者がいきなり学習することはおススメではありません。

将来のために

簡単とは言えない

選考もしかり、入社してからも含めて未経験から経理の仕事に就くのは、簡単とは言えないかもしれません。

上述の数字を扱うことやルーティンが多いという特徴もあって、経理は向いているかどうかががはっきりする仕事です。

経理は未経験もよりも経験者が優先される職種です。

総合職・一般職どちらを狙うとしても、年齢の若いうちに早く転職活動を進めた方がいいでしょう。

ステップアップを視野に入れる

私の初めての就職の場合もそうだったのですが、いったんまずは条件を緩めることをおすすめします。

経理としての実務経験を積むことを優先し、スキルレベルや市況を考えて、良い条件の企業にステップアップすることを目指すのです。

資格の勉強といった座学だけはなく、できるだけ付加価値が高い仕事に取り組んで、少しずつ実績を積んでいきましょう。

逆に言うと経験さえ積めればおいしい

初めはとっつきにくい経理の仕事ですが、逆に言うといったん経験を積むことさえできればとってもおいしい仕事です。

いったん培ったスキルや経験は、他の会社でも活かすことができるので、経験者は簡単に転職することが可能です。

ルーティンが多く、繁忙期と閑散期もはっきりしているため、有給を計画的に取ったりとワークライフバランスも充実しています。

まとめ

経理未経験での転職は、書類選考や面接、入社後の実務と不安がつきものです。

本当にやっていけるかと悩むことも多いでしょう。

しかし、しっかりと努力ををすれば、未経験者であっても経理の仕事に就くことは可能です。

関連性のある職務経験や意欲をアピールし、入社後は数字やシステムを扱う仕事に慣れるためにキャッチアップが重要です。

経理でうまく経験を積んでいって、ワークライフバランスや理想の働き方を実現しましょう。

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