経理は暇?経理の閑散期が暇である理由を現役経理マンが詳しく解説します

経理が暇である理由

お客さんがいない

経理の仕事には、一般的な意味での「お客さん」は存在しません。

たいていの経理の役割は決算書を作成することです。

その決算書を利用するのは、主に投資家、債権者や取引先です。

これらの利害関係者は、経理と直接のやり取りがあるわけではありません。

強いて経理のお客さんを挙げるとすれば、社内の役員や他部署がそれに該当するかもしれません。

経理は業績を集計し、社内の役員や他部署の部門長レベル以上に共有を行います。

しかし、社内の人間であるため、実際のところお客さんという感覚はありません。

マイペースに仕事ができる

経理の仕事は、例えば、

  • 売掛金
  • 買掛金
  • 固定資産

といったように、担当ごとに仕事が割り振られます。

毎月の仕事量は、繁忙期や閑散期を含めて事前におよそ把握することは可能です。

経理の仕事は自分のペースで作業量を調整しやすいともいえます。

また、上述したように経理には「お客さん」がいません。

基本的には、お客さんに対するような遅い時間や休日の急ぎの対応は不要です。

確かに上司や他部署から急な仕事の依頼が来る場合もあります。

しかし、「今、別の作業を進めているので難しいです」と伝えればよいのです。

自部のペースを守って仕事ができる点が、経理が暇であると言える所以でしょう。

DXの影響

経理が「暇」と感じることがある理由の一つに、DXの効果が挙げられます。

近年、テクノロジーの進化に伴い、経理業務の多くが自動化やデジタル化の対象となっています。

これまで手作業で行っていた業務は、

  • 経費精算や支払処理の自動処理
  • 定型的なデータ入力や請求書の発行などのRPA活用

のように、人の手を介したルーティン業務はなくなり始めています。

その結果、業務量が減ることで「暇」と感じることも増えることでしょう。

よく巷ではAIの発達で経理の仕事は将来なくなると言われています。

一方で、AIのおかげで経理の仕事は単純作業から解放されて楽になるということですね。

経理が暇なときにすべきこと

繁忙期の準備

繁忙期が終わって一息ついたら、

  • 散らかったデスクや資料の整理
  • システムの設定
  • 次回の決算スケジュールの作成
  • 次回の論点整理

といった、閑散期のうちからできることを進めていきましょう。

チームメンバーと次回に向けた課題を共有しておくことも大切です。

上場企業であれば、記憶が新鮮なうちに今回の決算の反省会を行いましょう。

繁忙期に入ってからではあれこれ行おうと思ってもバタバタして難しいです。

だからこそ、暇な時期にしっかりと準備を整えておくことで、繁忙期にスムーズに業務を進めることができるのです。

交流や情報収集

閑散期には、

  • チームメンバーや他部署の人との飲み会
  • グループ会社へ出張
  • セミナーやイベントの参加
  • 専門書の乱読

といった、人との繋がりの強化や専門的な知識の向上に努めましょう。

困ったときに助けてもらえたり、逆に周囲から頼りにしてもらえる機会も増えるでしょう。

仕事も楽しくできるようになります。

プライベートの充実

最後に、この時期にしっかりと心と身体をリフレッシュさせることが大切です。

暇なことが多い経理の閑散期は、プライベートを充実させる絶好の機会です。

日中はまったり仕事を行って定時で帰って、アフタータイムは

  • 習い事を始める
  • 社外の友人と飲みに行く
  • 家族と時間を過ごす

といった、自由でゆとりのある時間を過ごしましょう。

またこの時期に有給休暇を連続して取って、旅行に出かける経理部員も多いです。

繁忙期に集中して効率よく働くためにも、プライベートを充実させて、思いっきりリフレッシュしましょう。

キャリアの振り返り

暇で暇で仕方ない場合は、キャリアの棚卸を行ってみましょう。

実際、履歴書や職務経歴書を作成してみるのです。

転職活動の経験がないと「職務経歴書」って何?というレベルからスタートだと思います。

経理の閑散期は、

  • 暇すぎて退屈
  • もう少し刺激がほしい
  • 成長の実感が欲しい

といった気持ちをいだくこともあります。

実際、同じルーティンワークを2年、3年と続けることはおススメできません。

なぜなら、年を食うだけで、その分の成長が見込まれないからです。

将来の転職を視野に入れている場合は、転職活動だけでもスタートしてみることをおすすめします。

転職活動を始めることで、

  • 今時点の市場からの評価
  • 年齢に応じた経験が必要なこと

を認識できるといったメリットがあります。

また、私自身の場合、若手の頃、転職活動を行った結果、日々の業務にも真剣に取り組みたい、資格の勉強も頑張りたいといった気持ちが強くなったのを覚えています。

まとめ

経理は、繁忙期と閑散期がはっきりする仕事です。

暇な時期もあるかと思いますが、時間を無駄にしないで、経理ライフを楽しんでいきましょう!!

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