経理の仕事はAIでなくなる?経理の将来性について現役経理マンが解説!

経理の仕事がなくなると耳にすることがあると思います。

「システム化」や「AIが代替」といった話も同時語られることが多いです。

このような話は、私が学生だった10年以上前からきく話です。

まだ経理はなくなっていませんね。。

本記事では、経理の仕事は本当になくなるのか、経理の将来性について解説していきます。

経理の仕事はなくなるのか?

2015年12月に発表された野村総合研究所と英オックスフォード大学の共同研究によると、「経理事務員」のAI代替可能性は99.8%と算出されました。

このデータは、AIの進化によって将来的に「経理事務員」という職種が消滅する可能性を示唆しています。

参照:野村総合研究所「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」

付加価値の低い仕事

経理の仕事は幅広い業務があり、経理の仕事が全てなくなるとはいえないでしょう。

しかし、実際のところ、経理の仕事の中で私たちの手から離れていっている業務があります。

詳しく説明していきます。

人の手がかからない仕事

次のような仕事は、既にほとんどシステムやAIに代替されているケースもあります。

  • 請求書作成や発行
  • 入金消込

請求書発行時の売上計上や入金消込時の売掛金回収仕訳などは、既に一部は自動仕訳で生成が行われています。

社員の手がかからない仕事

  • 書類整理
  • 会計ソフトへのデータ入力
  • 簡単なデータ集計

次のような仕事は、派遣社員やパートさんなどへお願いすることは多いのではないでしょうか。

これらの仕事も、今後システムやAIで代替されていく流れは変わらないでしょう。

例えば、書類整理に関しては、国税庁の電子帳簿保存法で、経理分野においてもペーパーレス化が進展しています。

歴史は繰り返す

つまり、経理において、次のような作業はシステムやAIに代替されていくでしょう。

  • 単純作業
  • 繰り返し作業

かつて、決算は、そろばんや帳簿の手書きによって行われていました。

でも、いまは誰もそんなことやっていませんよね。

私が社会人を始めた2010年頃は、既にPCや会計システムは普及していました。

これからも経理部門のシステム化やAI利用の流れは続くでしょう。

経理として生き残るには?

会計税務の専門性を高め続けることが経理のキャリアにとってプラスなのは変わりません。

それに加えて、以下のような付加価値の高い仕事で成果を出せることを目指しましょう。

ITスキル

経理で関連するは会計システムだけではありません。

勤怠システム、発注管理システム、受注・販売システム等複数のシステムの影響を受けています。

システムのリプレイスやAIツールの導入を決定し、実行していくのは経理部員です。

社内のシステムに精通し、システムベンダーと適切にコミュニケーションを行えるITスキルは今後一層重要になります。

管理会計やガバナンス

経営者は会計税務の専門家ではありません。

AIツールによって算出されるレポート結果を、すべて理解することは不可能です。

以下のような、管理会計やガバナンス関連の実務スキルは代替されないものと言えるでしょう。

ただし、これらの業務は、会社によっては経営企画や内部監査が担当部署で、経理ではメイン業務を経験できないかもしれません。

  • 予算策定と実績管理
  • 買収の意思決定
  • 子会社管理
  • PMI

マネジメント経験

AIがどれだけ普及しようとも、必ず経営層へ報告を行うマネージャーは必要です。

社員や派遣社員の業務管理は、重要な業務の一部であり続けます。

チームとしてのパフォーマンスが会社から要求される水準を満たすようマネジメントが必要です。

まとめ

以上、経理の仕事はAIでなくなるのか?という疑問について解説しました。

経理の仕事が完全になくなることはありません。

しかし、単純作業や繰り返し作業を中心に経理業務はなくなっていきます。

経理として生き残るためには、マネージャーを目指してITスキルを磨き、管理会計やガバナンス分野の仕事に手を挙げることをおすすめします。

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